耳鼻咽喉科とは

耳鼻咽喉科イメージ

耳鼻咽喉科では、主に聴覚、味覚、嗅覚をつかさどる器官を診療していきます。
具体的には、鼻、耳、のど(口内や舌も含む)等の部位でみられる病気などに対して、診療を行っていきます。

耳について

耳は音を聞く働き以外に、平衡感覚(身体のバランス)に関わる機能(三半規管、前庭)も含まれています。
そのため、めまいや立ちくらみなどの症状がある場合は耳の異常の可能性もあります。

鼻について

鼻には臭いを嗅ぐ機能があり、この働きによって食べ物が腐っているなどの危険を察知することができます。
また本来、呼吸の基本は鼻呼吸で、人間に限らず他の動物においてもそうですが、鼻からの呼吸によって加温・加湿した空気を気道に送り込むことができます。

また鼻毛がフィルターの役割も果たすので、体内にほこりや病原体を侵入するのを防ぎます。

口・のどについて

呼吸は口でも行うことができますが、この場合は、病原体やほこりなどを含んだ外気が直接気道に入ることになるので、口腔内やのど、気道などに何らかの症状や異常が生じることがあります。
そのため、臭いが分からない、いつも口呼吸をしているといった場合は、鼻に何らかの異常や病気がある可能性が考えられます。

のどあるいは口腔内は、味覚(舌)をはじめ、物を食べる・噛む(咀嚼)・飲み込む(嚥下)などの働きを担います。
また口腔・咽頭は、発音や構音に関わる働きもしています。これらの働きに異常があるという場合は、どこかで病気が起きている可能性があります。

なお軟口蓋(口の奥の湾曲部)を、うまく閉じることができないと鼻声になりやすい、食物を飲み込むときに鼻に入りやすくなるということがあります。

こんな症状の時はご相談ください。

耳の症状
耳が痛い、耳が聞こえない(難聴)、耳鳴り(キーンとした音 等)がする、耳垂れ、耳が詰まった感じがする、めまいがする など
鼻の症状
鼻が詰まっている(鼻閉)、鼻呼吸がしづらい、鼻水がよく出る(粘り気のある黄色っぽい鼻汁、サラサラした透明の鼻汁 等)、くしゃみが頻発している、嗅覚障害(臭いがしない、臭いに過敏になっている 等)、鼻出血がみられる、鼻が臭う など
口・のどの症状
声がかれる・かすれている、のどが痛い(咽頭痛)、味覚障害(味がしない)、口腔(口の中)に口内炎、水疱、白苔等がある、口臭がする、ドライマウス、いびき、のどがムズムズする、嚥下障害、構音障害(声が出ない、特定の音が出ない、話がぎこちない 等)、咳・痰が出る など

耳鼻咽喉科で扱う代表的な疾患

主な耳の病気
中耳炎(急性・滲出性・慢性・真珠腫性 等)、外耳炎、突発性難聴、難聴(加齢 等)、内耳炎、メニエール病、良性発作性頭位めまい症、前庭神経炎、聴神経腫瘍、耳管狭窄症、鼓室硬化症 など
主な鼻の病気
急性鼻炎(風邪症候群 等)、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎(急性・慢性)、好酸球性副鼻腔炎、歯性上顎洞炎、鼻出血(鼻血)、鼻中隔湾曲症、鼻茸、嗅覚障害 など
主な口・のどの病気
口内炎、口腔がん、扁桃炎(急性・慢性)、咽頭炎(急性・慢性)、喉頭炎(急性・慢性)、扁桃周囲膿瘍、アデノイド増殖症、睡眠時無呼吸症候群(SAS)、咽頭がん、声帯ポリープ、声帯結節、喉頭がん、味覚障害、摂食・嚥下障害 など